親指小指人差し指

先週夫とタトゥーを入れに行った

そもそもはじめはわたし1人で1/3地獄ゆきという日本語と花を抽象化したようなイラストをいれる予定だった

1/3地獄行きというのは、夫が絶対に自分は地獄行きだと嘆くので、わたしも1/3くらいは地獄に行ってもいいよ、残りの2/3はわたしがこの世の何よりも好きで自分にとっての全てだった人のところに行く、という会話から生じた文脈だったのだが、2週間ほど前に夫から、好きだった人に関するものを捨てて欲しいと言われてから、もう死んでも好きだった人には会えなくていいし夫に全てを奪われようという気になり、1/3地獄に行くつもりだったものを全部地獄行きに変更した

入れるタトゥーの文字を全部地獄行きに変えると言った時の夫の喜びようたるや凄まじく、舌なめずりをし細い目を見開いて今にも何かが溢れそうな顔をしていた。そして3日後には俺も同じの入れようかな〜とうきうきスキップなどしている始末だった

我々にはそもそもお互いの名前のタトゥーがすでに刻まれており、さらに同じデザインのタトゥーを増やすことでどこにも行けなくなるのはわたしではなくむしろ夫の方なのだが、気づいているのかそうでないのか花も同じように入れると言った

ちなみに他にも、夫がお揃いにしたいと言って一緒にしたものと言えば腕の傷などがある

いっちゃんと同じにすると言って自分の腕を切り出し、痛いし怖くて全然切れないと泣きそうになっている様を眺めるのはこの世で1番楽しいことだと思った

わたしが一緒にしたいと言ったのはせいぜい身につける服などで、なかなかかわいいものだと思う

そんなわけでお揃いの服を着たわたしたちの腕と首にはそれぞれ同じデザインのタトゥーが入っている。日々夫が元気に狂っておりわたしは気分がいい。

今度はまたまぶたに同じタトゥーを入れる予定だが、そろそろ夫にはわたしを縛っておきたいなら与えたり増やしたりすることよりも徹底的に奪うことだと再度教え込まなければならない。今後四肢などの一部を失うかもしれないという恐怖で非常に興奮する。

やや狂気じみたことを書いてしまったが、我々には来週もディズニーランドに行く予定などがあり非常に楽しく暮らしている。なにも心配はいらないのであった

ではまたね

いいえあなたは殺される

着実に夫ことミソジニーの洗脳は進んでいる。最近はわたしが携帯電話を持っていては他の人と連絡が取れてしまって危ないということを吹き込み続けているので、明日にでも携帯電話を解約しに行く予定である。

平和な日々が続いているが、本日はなぜ夫を洗脳しているかという点について述べようと思う

まず大前提としてわたしは少々歪んだ家庭で育ったので半ば強制的に生活を支配されていないと愛情を感じにくいということが大きく影響している。支配されるためにはもちろんこの人間を支配して当然だという感情を相手に植え付けることが重要なのでこのように夫のブレインをウォッシュする必要があるのだった。

そんなわたしが洗脳を進めるにあたって最も参考としているのは、「思い煩うことなく愉しく生きよ」に登場する麻子である。この麻子は三姉妹の長女で唯一結婚している女なのだが、夫からDVを受けており日常のほとんどを支配され生きている。しかしながら夫から自分の体を含めた全てを支配されることを諦め、果てには快感を覚えている節もあり非常に人間的なのだった。また、酷い目にあうことはわかっているのに家に帰ると安堵するというあたりの心理描写が素晴らしく、それに関してはこのような稚拙な文章では伝わるはずがないのでとっとと江國香織大先生の傑作を購入して欲しいのだが、とにかくわたしはこれを読んだ数年前に麻子を目指して生きようと決めたのであった。

今着実にわたしは麻子に近づいておりしあわせだ

ちなみに麻子は物語の最後で私たち一緒に幸せになるか一緒に不幸になるかどちらかしかないのよ的な愛の台詞を吐き捨てるのだが、わたしが目指すのは夫がわたしに殺されることを渇望することである。一緒に幸せになるか一緒に不幸になるしかないことはすでに決定しており、さらに言えば不幸になることは絶対にないのだが、自分が狂っているのかどうかすらわからなくなっていっちゃんに殺されたいと夫が心の底から願うことをわたしは半ば祈りにも近い気持ちで待ち望んでいる。夫はこの間わたしをいつか殺したいと願うことが心配だと言ったが、それは杞憂に過ぎない。そのような感情はあくまで通過点なのだ。

ずっとずっと先の未来で夫がわたしを殺すのが先か、わたしが夫を殺すのが先か、これからの人生が楽しみで仕方なく涙すら流せそうだ。

なお、こんなことを書いているが我々は本日も楽しく家の内見などに行くので何も心配はいらないのでした

またね

 

 

涙みたいその血わたしの

夫が昨日わたしの腕を切った。夫とは恋愛結婚でない。出会って1ヶ月と少しで結婚した。一緒に暮らし始めてからちょうど1ヶ月が経つ。

わたしたちはお互いに恋愛もセックスも自由にしようと決めて結婚した。

では昨日の夫を見てみよう!

いっちゃんが他の人のために腕を切ったなんて嫌だ、上から切っちゃいたいと悲しい顔をし、切ってみてもいいよ!とポップに返したところ瞳孔をガン開きにしわたしの手首を握りしめてざりざり切った。これで上書きできた?とできたばかりの傷をべろべろ舐めながら聞く顔は安堵感に満ち溢れていて興奮した

また傷が治ったらもっと深く切っていいよね、と聞いた顔を抱きしめてキスしたら血が涙みたいについていた。可愛らしい人だ。

なお夫は自宅のPCからわたしのラインにログインし常に通知を監視している。また、全てのSNSは夫の携帯からも見られるようになっており、わたしの携帯はいつでも夫に位置情報を共有している。ちなみに1人での外出時は首にエアタグをくくりつけて歩くことが決まっているし、もちろんエアタグをつける首は無数のキスマークと噛み跡で埋められている。

自由恋愛、自由なセックス、これらはたった1ヶ月でどこへ消え去ってしまったのか。

ことの経緯と夫の束縛独占具合を今後このブログに書き記していく次第である。

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